恋愛小説レビュー「たとえ明日、君だけを忘れても」ネタバレ注意!
(出典元 https://www.no-ichigo.jp/bookstore/starts/201906)
こんにちは恋愛開運堂のチャーリーです☆彡
菊川あすかさんの恋愛小説『たとえ明日、君だけをわすれても』(スターツ出版文庫)
を読了しましたのでレビューいたします!
あなたにとって一番の思い出って何ですか?
人によっては「いっぱいあって、順位なんか決められないよ~」ってこともあると
思いますが…
私チャーリーのなくしたくない記憶は、彼女との楽しかった思い出……
と言いたいとこですが、やっぱり二人の息子と紡いだ思い出が一番!
(我が子を越える女性は今のところいませんね(笑))
ですが、恋愛が現在進行形のひとは、大切なパートナーと過ごした日々を大切にしてることでしょう。
今回の作品は、そんな大切な「記憶」をテーマにした物語。
最後の結末を想像するだけでもドキドキしちゃいますよ~♡
あらすじ
平凡な毎日を送る高校2年生の塚本涼太(つかもとりょうた)。
ある日、密かに想いを寄せる七瀬栞(ななせしおり)が「思い出忘却症」だと知って
しまう。その病は、治療で命は助かるものの、代償として「一番大切な記憶」を失うというもの。
忘れることを恐れる七瀬は、心を閉ざし誰とも打ち解けずにいた。
そんな時、七瀬の「守りたい記憶」を知った涼太は、その記憶に勝る「最高の思い出」
を作ろうと思いつき……。
ふたりが辿り着く驚きの結末、七瀬が失う記憶とは……。
感想
君はなにを思うだろう。
考えると、少し怖い。
それでも、手紙につづったあの時の気持ちは、
紛れもない真実だから。
君となら、見つけられるような気がするんだ。
失くしてしまった大切な欠片を、
きっとまた、いつか……。
この物語は、治療後に一番大切な思い出だけを失う、「単一性忘却症」という病、
いわゆる「思い出忘却症」といわれる病気に七瀬栞が侵されるのですが、もちろん
この病は架空の病気です。
ただ、「自分がそうなったらどうするだろう?」って考えちゃいますよね。
やっぱり記憶があるうちに、書き記すだろうし、その内容は絶対に失くしたくない
思い出でしょうけど、どの記憶をチョイスするかが問題ですよね~
七瀬は、美人で勉強もできる女の子。対して主人公の塚本涼太は、平凡中の平凡。
加えて目立つ行動や揉め事が嫌いな、事なかれ主義の男の子。
当初は、まるで七瀬と涼太の接点が見えなくて、「これって恋愛なんか成立すんのかな~?」って先が全く想像できません。
特に私チャーリーがルックスも性格も平々凡々なので、自分と重ね合わせてたのも大きいですけどね(笑)
(まるっきしカワイイ女の子とは無縁でした(泣))
ですが、涼太は「七瀬に最高の思い出をつくってあげたい」との、見返りを求めない
無償の愛が原動力となり、自分が少しづつでも変わる努力をします。
その思いが通じて七瀬との距離が縮まるのです。
これは物語の中だけに限らず、リアルの恋愛においても非常に重要なエッセンスだと思います。
好きな相手を振り向かせる方法を考える前に、まずは『嫌だ、面倒くさい、どうせ』という自分が今こもってる殻を破って一歩踏み出すことが、流れを引き寄せる鍵になるのです。
とはいえ、その一歩を踏み出す勇気が出ないのが普通。その踏み出す勇気を後押し
してくれるのが、相手に対しての愛情であり、それがホントの「恋愛」ではないかと
感じます。
この物語には、いくつか山場がありますが、やはり最後の七瀬が涼太宛に書いた手紙
がクライマックスではないかな。
手紙オチって反則ですよね~、私チャーリーはいつも
手紙オチで号泣です(笑)どういうラストを迎えるかは、あなたが読んでからのお楽しみですけどね ♪
感動はもちろんのこと、非モテ男子の僕にとっても、すごく勉強になる作品でした。
あなたも恋の成就を目指して、勇気ある一歩を踏み出しましょうね♡