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恋愛小説レビュー『余命一年と宣告された僕が、余命半年の君と出会った話』

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 (画像元 https://www.amazon.co.jp

 

こんにちは恋愛開運堂のチャーリーです☆彡

 

今回は、森田碧(もりた・あお)さんの恋愛小説『余命一年と宣告された僕が、余命半年の君とであった話』(ポプラ文庫)を読了しました!

 

あなたは余命宣告されたらどうしますか?

 

もちろん身体が動けばやり残したこと、やりたかったことをしたいと思いますよね。

 

僕はその限られた時間の中で「恋愛」という選択肢もありかなと思うんです。

 

そんな極限状態での恋の物語……レビューしちゃいます♡

 

 

  もくじ

 

 

作者紹介

 森田碧(もりた・あお)

 

北海道出身。

 

2020年LINEノベル「第2回ショートストーリーコンテスト」にて「死神の制度」が大賞を受賞。

 

2021年、本作でデビュー。

 

 (本書より引用)

 

あらすじ

高1の冬、早坂秋人は心臓病を患い、余命宣告を受ける。

 

絶望の中、秋人は通院先に入院している春奈と出会う。

 

彼女もまた、重い病気で残りわずかの命だった。

 

秋人は自分の病気を隠して春奈と話すようになり、死ぬのが怖くないと言う姿に興味を持つ。

 

自分はまだ恋をしてもいいのだろうか?

 

自問しながら過ぎる日々に変化が訪れるが……

 

(本書より引用)

 

 

感想

 

・恋の期限

この物語はまさしく涙なくしては語れません(泣)

 

久しぶりの号泣です(笑)

 

余命一年を宣告された秋人は自分が通院する病院に入院する春奈と出会い、そして恋に落ちるのですが、その春奈も余命半年の大病を患っています。

 

脳科学的に恋の賞味期限は12カ月~18カ月と言われていますが、秋人と春奈の恋の期限は命の期限という別次元のもの。

 

どんなカップルや夫婦が、ずっと添い遂げたとしてもいずれは死が二人を分かつものなので、その意味ではどんな恋も期限付きといえるのですが、秋人と春奈に残された時間はあまりにも短すぎました。

 

二人はそれぞれに、生い先短い故に「恋愛」という二文字を封印してました。

 

もちろん、もし恋人が出来ても相手に辛い想いをさせるから……という理由で。

 

確かに同じ状況なら同じこと考えちゃうよな~。

 

というか、そもそも恋愛する心の余裕なんかないかもしれないけど(笑)

 

ただ、いつの間にか恋に落ちてた、ということはありえるのでしょうね……

 

実際二人も徐々に心の距離を縮め、お互いがなくてはならない存在になりました。

 

短すぎる期限付きの恋……他のカップルのように色んなことをして思い出を積み重ねることは出来ないけど、他のどんなカップルより密度の濃い恋愛をしたんじゃないかな。

 

・命の期限

人は生まれた瞬間から死へ向かって進んで行きます。

 

その意味でいうと人生のゴールは、死であるとも言えます。

 

ただし、ゴールが見えてる人間とまだの人間では、明らかに時間に対する考えや心構えが違ってくるでしょう。

 

春奈は少しでも秋人と一緒に居たいとの想いで、1分1秒でも長く生きることを決意します。

 

全てに投げ槍になってた秋人は、その姿に心を打たれるのです。

 

健康な僕らは、ともすると漫然と日々を過ごす……というより消化する時がありますが、やはり1分1秒を大事に生きて行かなければいけないんですよね。

 

そう考えると、死ぬまでにやりたいことって何だろう……

 

秋人もネットの質問サイトで「もうすぐ死ぬとわかっていたら、最後に何をしますか?」と投稿します。

 

う~ん、僕ならどうするだろう。

 

養う家族がいなければ、速攻で仕事を辞めて好きな事をして過ごすかな。

 

でもテンパって何も手につかないかもしれない(笑)

 

さあ、あなたなら死ぬ前に何をします?

 

・恋は外見か中身か

この物語のもう一人のキーパーソン、春奈の幼馴染み三浦綾香は容姿端麗で人気者。

 

ゆえに話したこともない男子から告白されることも日常茶飯事。

 

そして外見を気に入られることに疑問を持ちつつ、綾香自身も本気で人を好きになったことがなかった。

 

そんな綾香は秋人と春奈が残された時間の中で純粋に恋をしていたことを羨ましく思っているのです。

 

そのエピソードで、人は外見か中身か……という素朴な疑問が僕の中で湧き上がりました。

 

確かに秋人と春奈は純粋に惹かれ合っていましたが、最初は秋人が春奈を一目見て気になり、その後声をかけてます。

 

う~ん、それって外見から入ってるよね~(笑)

 

ただ、世の中のカップルのほとんどは、理想の外見の相手と結ばれてないんですよね。

 

なぜなら、ある研究では理想の外見の相手と出会える確率って何と0.000003%って結果が出てるんです!

 

そう考えると、恋愛って少し気になる相手の中に光るもの、尊敬や敬愛できるものを見つけられた時に生まれるものなんだろうな~っていうのが僕なりの結論かな。

 

ということは、あなたが好きな相手の理想のタイプでなくてもチャンスがあるってことなんですよ~(笑)

 

・まとめ

この手の恋物語って、相手のどちらかが早逝するだけでもかなりの涙を誘発されますが、このお話は二人が余命宣告されてるというから大変です。

 

ほんとうに涙の波状攻撃に晒されます。

 

ある意味新しいパターンではないでしょうか。

 

それにしても余命短い相手を好きになるって、やはり恋に恋して恋愛するんじゃなくて、純粋に相手のことが好きにならないと出来ないことですよね。

 

この物語では恋愛の神髄を見せてもらったように感じます。

 

あなたも本当の恋……してみませんか♡