恋愛小説レビュー「僕は君と、本の世界で恋をした。」ネタバレ注意!
(出典元 https://estar.jp/novels)
こんにちは恋愛開運堂のチャーリーです☆彡
今回、水沢理乃(みずさわりの)さんの恋愛小説「僕は君と、本の世界で恋をした。」
(スターツ出版文庫)を読了しました!
最近は活字離れにくわえて、スマホやタブレットの普及で、紙の本を読む人がホント
減りましたよね。私チャーリーの周りでも、残念ながら本を読まない人多いです(泣)
ですが、図書館などで、たくさんの本に囲まれるのも幸せな気分になりますし、部屋で1人で本に没頭すると、居ながらにしていろんな世界へ本が連れていってくれます。
そんな本を題材にした、このファンタジックな恋愛小説、レビューしちゃいます♡
あらすじ
描かれた世界を。
あなたの大好きな世界を。
私はあなたと辿り、そして惹かれ合った。
時間を辿るように。
過去にあったはずの愛を確かめるように。
僕は君を求めて、そして恋に落ちた。
私はあなたと。
僕は君と。
本の世界で恋をした。
自分に自信がなく、生きづらさを抱えている主人公・芽野文乃(めのあやの)。
ある日、大学の図書館で一冊の恋愛小説と出会う。不思議なほど心惹かれていると、
作者だという青年・篠崎優人(しのざきまなと)に声をかけられる。
「この本の世界を一緒に辿ってくれない?」……戸惑いながらも、優人と過ごすうちに
文乃の冴えない毎日は変わりはじめる。
しかしその本には、ふたりが辿る運命の秘密が隠されていた!
その真実とは……。
感想
大学の図書館で、主人公の文乃に声をかけてきた謎の青年・優人。
その言動にはやくも、その正体が幻想上の人物なのか?はたまた異世界の住人なのか?
リアル(現世)の人物なのか?気になってしかたがありません(笑)
物語の途中の優人の言動・行動には、矛盾だらけで、自分の頭を整理するのに苦労(?)しましたが、最後に全てが「繋がったー!」って感じでした。
物語の中に出てくる、ひっそりと静まり返った文乃の安全地帯ともいえる「大学の図書館」。温かみのある白熱球が灯り、木製のダイニングテーブル、座り心地のよさそうなロッキングチェアが置かれ壁一面の本棚に本がびっしりと並んだ「ブックカフェ」。広いスペースにぎっしりと本棚が置かれ、ところどころに気持ちよさそうなソファーベッドが設置され、そばに小さなサイドテーブルと近くの棚には薄手の毛布まで用意された、「ブックホテルの図書室」。
どれも本好きな人でなくとも、想像するだけでも細胞の一つ一つがとろけるほど
くつろげる情景が描かれており、ファンタジックな世界へといざなってくれます。
ただ、私チャーリーは、デートの時は相手と話込みたいタイプなので、読書デートって
難しいかな~って思いました(笑)
文乃は、自分の意思に反して母親から医学部へ進むように圧力がかけられていて、母親が怖いのと同時に母親を落胆させるのが辛くて、母と向き合えないでいました。
受験の苦悩に関しては、私チャーリーも受験戦争敗戦の経験があるので、すんごく
共感できたし、その苦しみから逃れるために、志望校以外の学校を選んだところも自分と同じで、文乃の心境と痛いほどシンクロしまくりです。
でも文乃は、兄の「目の前に転がってきたものを受け入れて、挑戦して。考えるより
行動してこそ、自分をみつけられるものだから。」という言葉どおり、やりたいことを見つけて、母親としっかりと心から向き合います。
おたがいの気持ちをぶつけ合ってこそ、見えてくるものがある。それがわかったとき、
文乃の心は一気に晴れました。
私チャーリーの場合、やりたいことを模索せず遊びに夢中になり、流れるまま今に
至っておるところが、文乃とは正反対の人生を歩んできてしまってますね(泣)
物語の最期は、「愛」というものの形の多様さ、人の歴史の悠久さを感じ、切ないけど
心温まる気持ちにさせてくれます。ネタバレになるので、詳しくは言えませんが…
文字を印刷したインクの匂い。時を経て紙が酸化していく香り。本によって違う表紙
や内紙の手触り。ページをめくるときに指先が擦れる音。本ってイイものですね~
あなたも、好きなひとと好きな本の読後の感想を語り合ってみてはいかがですか♡