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恋愛小説レビュー「さよならの月が君を連れ去る前に」ネタバレ注意!

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(画像元 https://lohaco.jp/product/L08269251/

 

こんにちは恋愛開運堂のチャーリーです☆彡

 

今回は日野祐希さんの恋愛小説「さよならの月が君を連れ去る前に」スターツ出版文庫)

を読了しました!

 

あなたには人生を支え合って生きていきたいと思える相手がいますか?

 

そしてもし、その相手が決まった期日に死ぬことが運命づけられていたらどうしますか?

 

もし死ぬ運命にある相手が、自分が死ねば助かるとしたらどうしますか?

 

今回は、そんな究極状況の中で愛を確信しあう物語、レビューしちゃいますね♡

 

 

  目次

 

あらすじ

幼馴染みの真上雪乃(まがみゆきの)が展望台の崖から身を投げた。

 

その事実を現実のものと信じることができない、高校二年の連城大和(れんじょうやまと)。

 

絶望のなか、大和は一冊の不思議な本と出会い、過去の世界へとタイムリープに成功する。

 

運命を変え、雪乃の死を回避させるべく、ありとあらゆる試みに奔走するが、大和の献身的な努力とは裏腹に、ある日雪乃は驚きの事実を打ち明ける。

 

「タイムリミットは3週間、命がけで君を助ける」

 

最後の賭けに出た二人に待つ衝撃の結末は⁉……

 

 

感想

この物語は、真上雪乃(まがみゆきの)が崖に飛び降りちゃうというショッキングなシーンからはじまり、その死に際で「…結局勝てなかった」という謎の言葉を残します。

 

こりゃ一体どうなっちゃうの?

 

謎の組織が出てくるのか、はたまた夢オチなのか。

 

冒頭から物語へと引き込まれちゃいます!

 

そして、主人公の高校生・連城大和(れんじょうやまと)の日常シーンへと場面チェンジするのですが、その日時は雪乃が死ぬ以前の日付け。

 

雪乃が死ぬまでのストーリーかと思いきや、まさかのタイムリープではないですかっ!

 

しかも、両親を亡くしたショックで引きこもりになった雪乃の家事全般を大和が担っているという、なんとも羨ましい(?)設定ではないですかっ!

 

ですが、現在の時間軸で登場した雪乃は、「伸ばし放題でボサボサの髪にネット通販で

買ったダボダボのスウェット姿、化粧っ気とは無縁なすっぴん顔という、ちょっと残念な出で立ちの女」だったので、私チャーリーは感情移入できるかな~と少し不安になります(笑)

 

そんな大和の通う学校には、碓氷洋孝(うすいひろたか)と久野夏希(くのなつき)という親友がいて夏希は雪乃とも友達なのですが、この洋孝と夏希がこの物語では本当になくてはならない存在で、僕もこんな親友が絶対欲しいって思うほど素敵な奴らなのです。

 

一方、雪乃は不器用で恥ずかしがりやなちょっと気難しい性格。

 

だけど大和は、そんな雪乃の根が素直なところを知っているので、いろいろと世話をやいているし、雪乃が独り立ちする決心をした時は逆に自分の助けを必要としなくなっていくことを寂しいと感じ始める。

 

なんだか分かるな~

 

しかも、脱引きこもりで二年ぶりの雪乃の外出につき合った時、雪乃は大和のTシャツをギュッと掴んでたとこなんて、メチャかわいいし。

 

ちょっと手のかかる子供のような感覚かな~

 

私チャーリーも、だんだん雪乃が可愛くなってきました(笑)

 

大和は当初は雪乃に対して、幼馴染み以上の感情はないと思っていたが、雪乃と洋孝とのちょっとした出来事に対して、胸の内にモヤモヤする感情を自覚します。

そう、それが嫉妬であり、自分が雪乃に対して恋心を持ってしまっていることに気づくのです。

 

私チャーリーは、友達が恋人になったという経験がないので、この辺りの感情の揺れと

いうものが読みづらかったです。

「友達→恋人」パターンの恋愛を若い時にやっておくべきだったな~(泣)

 

そして、肝心な雪乃の大和に対する想いは?…もう言わずもがなですよね。

 

二人は自分の正直な気持ちを分かち合い、その後いよいよクライマックスへと挑んでいくのですが、その際に大和は雪乃に「もう依存し合うのはやめて、お互い助け合えるようになろう」と提案。

 

そう、もたれ合い寄りかかり合うんじゃなくて、自分の足で立って並び歩く。

 その上で、ひとりずつ挑んだのでは掴めなかった未来でも、ふたりで力を合わせれば、

きっと望むみらいにたどり着ける!

 

「依存」と「協助」、似ているようで全く異なった関係ですよね。

 

一人一人が自立し強くなれば、1+1が4にも5にも匹敵する力を発揮するってことです。そしてその結果1人では掴めなかった未来も、二人でなら掴めるってことです。

 

それは、恋愛はもちろんのこと友情においても同じことだと思います。

 

事実、切羽詰まった大和に対して友人の夏希が「ひとりで抱えきれなくなったなら、私たちを頼っていいの。そのときは、私たちが絶対に力になるから」とあやすように語りかける。

 

その言葉がとても心強く、頼れる人がいるだけで心が安らぐことを大和ははじめて知ることになります。友情ってホントにかけがえのないものですね~ウルウルきちゃいます。

 

友情と愛情を手にした大和と雪乃は、運命と果敢に対峙するのですが、結果はあなたが読んでからのお楽しみ(笑)

 

本物の恋愛というものは、お互いが自立した大人であってこそ、共に並んで歩んでいくことが出来るということなのですよね♡

 

評価

 

 好き度 : ★★★★☆

 (好きな話か)

 

 泣き度 : ★★☆☆☆

 (泣ける話か)

 

 ハラハラ度: ★★★☆☆

 (ハラハラする話か)