恋愛小説レビュー「誰かのための物語」ネタバレ注意!
(画像出典元 https://www.amazon.co.jp)
こんにちは恋愛開運堂のチャーリーです☆彡
今回は涼木玄樹(すずきげんき)さんの恋愛小説
「誰かのための物語」(スターツ出版文庫)
を読了しました。
あなたは何のために生きてますか?
自分の人生は自分のためのようでもあり、他の誰かのためのようでもあり……
禅問答のようなこの問に、あなたがどう答えるか考えさせられるこの物語。
ホットな夏も、終わりが近づきてきましたが、心温まるこの作品
レビューしちゃいます♡
あらすじ
「私の絵本に、絵を描いてくれない?」
人付き合いも苦手、サッカー部では万年補欠。
そんな主人公・日々野立樹(ひびのたつき)の冴えない日々は、
転校生・森下華乃(もりしたかの)からの提案で一変する。
華乃が文章を書いて、立樹が絵を描く。突然始まった共同作業。
次第に立樹は、忘れていた何かを取り戻すような不思議な感覚を覚え始める。
そこには、ふたりを繋ぐ驚きの秘密が隠されていて……
大切な人のために、懸命に生きる立樹と華乃。
そして、ラストにはふたりに奇跡が訪れる!
感想
う~ん、この作品ラストは、ちょーハラハラさせられました!
ネタバレですが、どんでん返しが2回もくるんだもん(笑)
この物語は、絵本の物語をつくるという形で、華乃が立樹の人間的成長をサポートする話。
物語の構成が過去の夢であったり、現在の夢であったり現在進行の話だったり、過去の話だったりで、正直いうと途中で頭の中が
こんがらがってしまいました。
まあ、それは頭の悪い僕のせいなんでしょうけど……
あと、作者の涼木玄樹さんは学校の先生だそうです。
そのせいか主要なキャラクターの境遇がちょっとかわいそうなのに、皆とっても素直で優しくて、正義感の強い子達ばかり。
先生の理想とする子たちなんだろな~、確かに自分の子供もこんな子に育ってくれたら
いいなぁって思います。
主人公の立樹は、事故で両親を亡くし、自身もその事故で小学生のころの記憶だけ
スッポリ失くしており、おじいちゃんと2人暮らし。
そのおじいちゃんが言った言葉…
「人間は、死を含めて別れるために生きている。だから後悔の残る別れではなく、
最良の別れをするために、努力をし続ける。」
に私チャーリーは、大変感銘を受けました。
人間だれもが、大切な人との別れが必ず待っています。
だからその時悔いが残らないように、今その瞬間を無駄にすることなく大切にしないといけないですよね。
そして生きてる人は、先に逝った人にその後の人生の物語を、あの世でたくさん聞かせてあげれるように、懸命に生きる義務があると感じます。
さて、この作品の大きなテーマは「誰かのために頑張る力」「その人のために自分にできることを探す力」「勇気をだしてその人を救う力」の3つの力を発揮して
『自分の使命を全うするべく、大切な誰かのために自分にできることを行い続ける』
こと。
華乃が作る絵本の物語には、イルカ・白鳥・うさぎを使って3つの力のことを立樹に伝えて、それをヒントに立樹は成長を遂げていきます。
立樹の素直さがあってこそそれを実行できるのでしょうね。
ただ、それでも自分だけのためだったら頑張れなかったと思います。
人間は誰にだって、誰かを想う力があります。
その力は自分の可能性を無限に広げることができ、そして勇気を与えて
くれるのです。
そうやって、大切な人のために生きて人生をまっとうすれば、振り返ったときに
それがあなただけの「大切な人のための物語」になるのです。
あなたも大切な人と素敵な「人生の物語」をつくっていきましょうね♡