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恋愛小説レビュー「今夜、きみの声が聴こえる」ネタバレ注意!

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(画像出典元 https://www.amazon.co.jp

 

こんにちは恋愛開運堂のチャーリーです☆彡

 

いぬじゅんさんの恋愛小説「今夜、きみの声が聴こえる」スターツ出版文庫)

を読了しました。

 

あなたは、大切な人を亡くした経験ってありますか?

 

恋人に限らず肉親や友人を失った悲しみは、筆舌につくし難いものがありますよね。

 

もしも、その亡くなった大切な人の声が突然聞こえてきたら、あなたは嬉しいですか?

それとも恐怖におののきますか?

 

今回は、死んだ人や生きた人の心の声が聴こえる不思議な物語レビューしちゃいますね♡

 

 

  目次

 

あらすじ

 高校2年生の主人公・高橋茉奈果(たかはしまなか)は、身長も体重も成績もいつも平均点。

「まんなかまなか」とからかわれて以来、ずっと自信が持てずにいた。

 

片想いしている幼馴染・鬼塚公志(おにづかこうじ)に彼女ができたと知った数日後、

追い打ちをかけるように公志が事故で亡くなってしまう。

 

悲しみに暮れていると、祖母からもらった古いラジオから公志の声が聴こえ

「一緒に探し物をしてほしい」と頼まれる。

 

公志の探し物とはいったい……?

 

茉奈果だけに聴こえた公志の声が、二度と会えないはずのふたりを繋ぐ物語!

 

 

感想

この物語を読み始めて、前半に二つの疑問というか違和感をおぼえました。

 

1つ目は茉奈果が、何をやっても平均点で「まんなかまなか」とからかわれることに

傷ついてること。

 

多少不快な思いをすることかもしれないけど、茉奈果はトラウマ級に傷ついている。

 

能天気な私チャーリーは正直「そんな気にすることかな~?」と、「まんなかまなか」が茉奈果のトラウマの動機としては無理がある設定じゃない?と感じました(笑)

 

2つ目の違和感は、公志はクラスメイトでおとなしめの武田優子(たけだゆうこ)と

つき合うことを茉奈果に告げた数日後に事故で他界し、その後幽体となって茉奈果の

もとへ現れます。

 

なぜ公志は交際宣言した武田のところへではなく、茉奈果のところへ現れたのか?

しかも、茉奈果はそのことで公志とのいい感じの時を過ごしてるので

「あれ?武田さんが彼女じゃないの?」「盗人猛々しいなぁ」と、ぶっちゃけ思いながら読み進めていきます。

 

最後には2つ目の疑問は「あぁ、そういうことね」と疑問は解消です(笑)

 

1つ目の疑問に対しては、やはりどんな些末なことでも人を傷つけることが

あるよなーと思い直し、反省しましたが……

 

それと、もう一つ言わせてもらうなら、物語でのキーパーソンになる茉奈果のおばあちゃんの正体。

 

もうこれは……恋愛要素がなければオカルト作品といってもいいオチ!

 

さて、前置きはこれくらいにしときます(笑)

 

この物語の大きなテーマは〈生きる意味〉

 

公志の将来の夢は、ラジオのパーソナリティになることなのですが、

その夢は無残にも死によって打ち砕かれます。

 

生きていく上でみんな苦しい時期、

苦しい局面に出会いますが、生きてさえいれば必ず光が見えてきます。

 

生きて頑張っていれば苦しい局面を打開するチャンスもあります。

 

かつて病気で弟さんを亡くした僕の知人が「弟は(死んだことにより)人生を頑張りたくても頑張れることさえ叶わなかった」と言っていたことを思い出しました。

 

それを想うと生きているということは、とってもとっても大きなチャンスを頂いているのだと気づかされますよね。

 

とはいえ、作中にも出てくる言葉に『「明けない夜はない」といわれても、今、

暗いことが悲しいのだ。いつかくる朝よりも、この暗闇を照らしてほしい。』

とありますが、苦しんでる人にとってはそれもまた真実。

 

なので僕らが暗闇をさまよっている時に、パートナーがいればどんなに心強いことか。

 

ただ寄り添ってくれるだけで、闇を明るく照らしてくれるパートナーの存在に、どんなに勇気づけられることか。

 

やはり人間は一人では生きていけないって実感させられますよね~

 

もしあなたがシングルなら、生きる希望の光と

なるようなパートナーを頑張って見つけましょうね♡