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恋愛小説レビュー「サイダーのように言葉が湧き上がる」

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 (画像元 https://www.amazon.co.jp/

 

こんにちは恋愛開運堂のチャーリーです☆彡

 

今回はイシグロキョウヘイさんの恋愛小説『サイダーのように言葉が湧き上がる』(角川文庫)を読了しました。

 

小説 サイダーのように言葉が湧き上がる (角川文庫)

 

あなたは俳句ってつくった事ありますか?

 

残念ながら私チャーリーは、俳句をたしなんだことはありません(笑)

 

俳句とは季語および五・七・五の定型を基本とする定型詩

季節をあらわす季語をからめて、リズミカルに愛の言葉を表現できたらどんなにカッコイイかな~って想像しちゃいます。

 

今回の物語は、そんな俳句を題材にしたお話。

そしてこの小説は2020年5月に劇場公開予定だった(コロナの影響で公開延期)アニメ映画のノベライズで、その映画のイシグロキョウヘイ監督が自ら書き下ろした小説なのです。

 

それでは五・七・五のリズム(のつもりで)レビューしちゃいま~す♡

 

 

  もくじ

 

 

著者略歴

イシグロキョウヘイ(本名:石黒恭平)

 

アニメーション監督、アニメーション演出家。

サンライズに制作進行として入社後、2009年に『FAIRY TAIL』の第8話「最強チーム!!!」で演出家デビュー。

 

その後フリーランスとなり、2014年『四月は君の嘘』にて初監督を務める。

wikiより)

 

 

あらすじ

コミュニケーションが苦手でいつもヘッドホンをつけている男子高校生チェリーは、口に出せない気持ちを趣味の俳句にのせていた。

 

ある夏の日、矯正中の大きな前歯がコンプレックスだという 人気動画主の女子高校スマイルと出会う。

 

2人はバイト先のデイサービスで、フジヤマさんが失くしてしまったという想い出のレコードを探すことに。

チェリーとスマイルの距離は急速に縮まるのだが……

 

 

感想

主人公の男子高校生・チェリー(佐倉結衣)は、コミュニケーションや人前でしゃべるのが超苦手。

大きな声を出すのも聞くのも苦手なため、いつもヘッドホンをつけている。

 

このあたり、僕も騒がしいところが嫌いなのですごーく共感できる(笑)

 

そしてチェリーの趣味は「俳句」という超地味な趣味なのですが、理由を聞いて納得。

「俳句は、写真で瞬間を切り取るような感覚」

 

そう俳句は、その時見たもの感じたことを短い言葉の羅列で表現するんですよね。

 

そして一方のチェリーのお相手の女子高生・スマイル(星野ユキ)は、SNSの人気動画の主でしゃべるのは得意なのですが、ビーバーのような前歯がコンプレックスで、おまけに矯正器具をつけているため、いつもマスクで口元を隠している。

 

他人から見ると、とってもかわいいチャームポイントも自分が気になると、やっぱり隠したくなるもの。

 

これは年ごろの女の子だけではないですよね。

 

そんなチェリーとスマイルは、地元のショッピングモールでぶつかったことがきっかけで接点をもつことになり、そのモールにある通所介護施設で二人ともバイトすることで、二人の仲は急速に縮まります。

 

最初は、お互いの心にモヤモヤしたものが芽生えます。

 

このモヤモヤって何だろう?

 

そう、恋の芽生えだったのです!

 

お互いがお互いの言葉尻を捕らえて一喜一憂したり、相手の視線を気にしたり……

 

あ~、恋愛っていいですね~♪

 

しかし、チェリーは内気でコミュニケーションが苦手な男。

 

なかなかじれったい展開が続きますが、最後は男をみせます!

 

ラストの展開は、さすが映像監督が綴る物語。

 

小説なのに、背景が急速に後ろへスクロールするようなスピード感のある映像が目に浮かび、まさにサイダーの泡が湧き出るような高揚感をともなってエンディングへと向かいます!

 

俳句は文字の芸術といわれるけど、やっぱり声に出して初めて伝わる情景ってありますよね。

 

文字を読むだけだと、相手の気持ちを「読み間違え」てる可能性もありますからね。

 

ですが「言葉」って不思議です。

 

「文字で伝える言葉」「声で伝える言葉」両方とも、人の心を動かす魔法のようなチカラが宿ってると思ってます。

 

あなたも気になる相手に一句読んでみてはいかがですか♡

 

 

小説 サイダーのように言葉が湧き上がる (角川文庫)