恋愛小説レビュー「嘘が見える僕は、素直な君に恋をした」ネタバレ注意!
(出典元:https://www.amazon.co.jp)
こんにちは恋愛開運堂のチャーリーです☆彡
今回は、桜井美奈さんの恋愛小説「嘘が見える僕は、素直な君に恋をした」(双葉文庫)を読了しましたのでレビューいたします!
世の中には、見ないほうがいい物、見えないほうがいい事って確かにありますよね。
まさに「知らぬが仏」ってヤツです。
特に「嘘が見える能力」なんかあったりしたら、絶対に他人に対して疑心暗鬼になりますよね。
この作品は、そんな「嘘が見える能力」を持った高校生の少年の切ない恋の物語。
きっと、あなたも泣いちゃいますよ!
あらすじ
もしも、愛する人の嘘が見えるとしら・・・
この物語の主人公の高校2年生・藤倉聖(ふじくらひじり)は、幼少期より家族や親友など、自分の好きな人が嘘をつくと、その人の身体が光ってみえることに気づく。
ゆえに、親友に裏切られた時のショックがトラウマとなり、以来人を好きになることを恐れて、他人との接触を避けて生きてきた。
そんな聖の、学校でのくつろげる居場所は、老朽化して使われなくなった校舎の屋上。
ある日、いつものように、屋上でくつろいでいると、無防備に川へ入る転校してきたばかりの女の子・二葉晴夏(ふたばはるか)を見つけて聖が助けに入るが、それが晴夏との最初のコンタクトとなる。
二度めのコンタクトは、聖が小学生のころに拾った飼い猫のニャーを行きつけのペットショップへ連れて行った時。晴夏も鈴乃介(りんのすけ)という猫を飼っており、偶然にも、そのペットショップで晴夏と会い、そこから少しずつ聖は晴夏に心を許していくようになる。
素直で嘘の見えない晴夏に、聖は次第に惹かれ、ついに「自分は晴夏が好きなんだ」と自覚する。その矢先に「私は、ずっと一緒にいるよ。聖くんが嫌って言うまで、そばにいるよ。」と言った晴夏の身体が光って見えた。
激しく動揺する聖。
じつは、晴夏の言葉の「嘘」に、衝撃の「真実」が隠されていた・・・
感想
恋とは、甘く切ないもの…そう、この物語はホントに切ないよー!
主人公の聖は、飼い猫のニャーが大好きで、ニャーといる時だけが心休まる時間。
僕も子供の頃、無理を言って猫を飼ったことがあるので、当時飼い猫と過ごした時間を思い出して、自分と聖を少しだぶらせました。
ただし!聖のように猫を通じて、カワイイ女の子と仲良くなってはないけどね(泣)
聖は、好きな人の嘘が見える能力を持つが故に、一人でいることを選んでいる。
世の中の、あえて人と関わらないでいる人達にも、もしかしたら色んな理由があるのかな?ひとりでいることを「孤独」と捉えか、もしくは「孤高」と捉えるかは、人それぞれなんでしょうけれど…
晴夏の「聖くんは、どうして一人でいるの?」の問いに、聖は「どうしてみんなは、誰かと一緒にいるの?」と返す。
シンプルだけど、非常に含蓄のある問答ですよね。
一人は気楽で気兼ねしなくていいけど、気の合う人と一緒にいるのもまた楽しいし、何より自分を成長させてくれる存在にもなります。
まさに、晴夏との恋愛を通して聖は、「ウソ」には「相手を騙す嘘」「自分を守る嘘」「相手を思いやる嘘」があることを知り、嘘で自分は傷つくけど、同時に嬉しさを感じれると思えるように成長していきます。
そして、「僕は嘘をつかない」と公言していた聖が、最後は大切なものをくれた晴夏が笑ってくれるように「嘘」をつきます。
あなたも、最愛の人が笑顔になれるような嘘をついてみませんか♡